第4話　

柳詩織の表情はどこか魂が抜けたようだった。

　私はほっとし、帰り道ではずっと南広志と手をつないでいた。

　しかし、結局は、私が負けてしまった。徹底的に！

　05

　離婚は確実だった。

　私はこんなに優しいから、彼と一緒に柳詩織を救うことを選んだ。

　私たちは弁護士を雇い、財産分割について話し合ったが、その過程は長く複雑だった。

　面白いことに、結婚した時、私たちは何も持っていなかったのに、この家に引っ越してきて、すべてを自分たちの手で作り上げた。

　しかし、その時は幸せで、未来に対する期待に満ちていた。

　数年後、私たちはこうして座り、財産分割について、別れるための話し合いを交わしていた。

　南広志は疲れた表情でテーブルの端に座り、煙を吸っていた。

　終わった後、私はバルコニーに出て、気分転換をしながらスマホを見た。すると、昔の同級生から送られてきた動画があった。

　彼女の音声には不安が満ちていた。「これを送るかどうか悩んだの。あなたたちの関係を壊したくないけど、知っておくべきことがあると思って」

　動画の中で、ぼんやりと前の同窓会が行われたレストランだと気づいた。

　狭い通路で、二人が親密に寄り添っている姿が見えた。

　柳詩織が蜜のように甘い声で尋ねた。「こんなに年月が経ったけど、私のことを思い出したことある？」

　南広志の表情は非常に不快だった。彼は彼女の肩を押さえた。

　続いて、彼女はまた問いかけた。「私と篠原凛、どっちがいい？」

　「俺はもう彼女と結婚している」

　「そんな退屈な女、本当にあなたに相応しいの？」と、彼女は彼に無遠慮にキスをした。

　南広志はそれを避けなかった。

　キスの後、彼女は息を切らしながら、海棠の雨に濡れた風情を帯びて、彼の胸に寄り添うようにした。

　「広志、私の離婚訴訟がうまくいったら、私たちは......」

　「俺たちには何もない」南広志は彼女を遮り、淡々と答えた。「凛に責任を持たなければならない」

　そう言って、彼は真っ直ぐ外へ向かって歩き出した。

　「南広志！」

　柳詩織は涙を流し、大声で叫んだ。「ここ数年、毎日あなたのことを考えていた。後悔してるの！あなたは？私のことを一度も思い出さなかったの？自分を欺かないで！」

　南広志の足が止まった。

　しばらくして、彼は柳詩織の涙